過去最高の一般会計4,160億円の予算審議を始め、補正予算、条例制定・改正などの審議をして、2月議会が終了した。
私は、一般会計予算について「徳川家ゆかりの資料展示施設整備事業」として、整備候補地の調査などに664万円が計上されていることについて反対した。(賛成多数で可決)
また、副市長の選任について、多様性ではないと反対した。(賛成多数で可決)
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<反対討論から>
今回の令和7年度当初予算の中に、「徳川家ゆかりの資料展示施設整備事業」として、整備候補地の調査などに664万円が計上されています。令和5年5月議会で、私は反対討論で「今の仮の建物では対応できないだろう。新たな箱物を作ることになる」と発言したのですが、やはりその通りになってしまいました。
反対理由のその1 前市長の辞める寸前の提案であること。
鈴木康友前市長が辞める直前に財団との計画が公表されました。辞める寸前の市長が新たな事業を提案、財団と約束したこと自体が問題です。
理由のその2 前提条件が変わってきたこと。
元々、旧大河ドラマ館は解体予定だったのを、解体するのは「もったいない」、「取り壊す」とはとんでもないという話から始まった話です。しかし、旧大河ドラマ館を活用するという前提条件が変わり、話が違ってきました。
理由のその3 優先順位が違うこと。
ずっと以前より美術館の建て替えを強く望む声があります。また、災害時重要拠点である保健所は、耐震性におとり、敷地のほぼ半分が急傾斜地崩落危険区域内にあり、早急な対策が必要です。優先順位は市民の声や災害対策の方が上位ではないでしょうか。
理由のその4 高額な投資となる施設だということ。
確かに徳川家ゆかりの重要文化財を含む貴重な所蔵品、25,000点は大変魅力的ではありますが、それに見合った施設を整備せざるを得ません。しかし、この物価高で建設費が高騰しています。建設費だけではありません。その後のランニングコスト、光熱費、専門人材の人件費などを考慮すると、将来に負担が重くかかってきます。人口減少が切実になっている中で、リスクの高い投資には厳しい目で見ていく必要があります。
今回の予算は、建設ありきではないとのことですが、あげました理由により、そもそも建設を考えるものではないと反対します。
<副市長選任について反対討論>
同じ内容の反対討論をするのは3回目となり、大変残念で仕方がありません。
「オールドボーイズクラブ」という言葉ご存知でしょうか。元タレント中居正広さんと女性のトラブルへの対応を巡り、批判を浴びてきたフジテレビの問題の根元には「オールドボーイズクラブ」あると言われています。「オールドボーイズクラブ」とは会社の意思決定層を高齢男性が占める組織構造で、閉鎖的な男性中心社会を形容する言葉であり、多様性とは真反対です。
今回の副市長人事でも、3人の副市長は、全員60歳以上の男性、そして全員市職員のOBです。まさに「オールドボーイズクラブ」です。同質性が高く、とても多様性に配慮した体制だと言えません。技術職の方、市職員OB以外の方、女性などの登用を考えなかったのでしょうか?
人口減少が進み、世の中が大きく変わろうとしている時に、閉ざされたコミュニティで受け継がれてきた約束事やルール、仕事の進め方では、対応できません。
中野市長の人口減少局面から脱却・転換を図っていく政策を順調に進めていったとしても、すぐには少子化、人口減少の流れに成果が上がるものではありません。限られた経営資源を公平・公正に配分し、多様性に配慮し、社会や市民の暮らしが機能できるようにしていく市政であることを強く要望し、反対討論とします。