医療的ケア児者支援の充実について
<めぐみ質問>
近年、医療の進歩により、医療的ケアが必要となる子どもが急速に増えている。以前なら、人口呼吸などの医療的ケアの必要な子どもはずっと入院していなくてならなかった。しかし、現在は在宅で医療的ケアを必要な子どもを親がみている。親、特に母親は、子どもの医療的ケアを一身に背負い、安心して眠ることができず、社会から見捨てられたような、先の見えない日々を過ごしている。
そうした医療的ケアが必要な子どもの母親から、メールをいただいた。
「私の次女は、ダウン症、未熟児で生まれてきました。2歳を過ぎてからは昼寝や夜間だけ、呼吸器を使います。たんが絡むので、吸引が必要です。現在、私は育児休業中で、来年4月に復帰予定です。しかし、医療行為が必要な子どもは、保育所も、普通の児童発達支援事業所も引き受けてくれません。私は仕事に復帰することができません。障害のある子どもを産んだら働くなってことでしょうか?私は障害のある子どもを産みましたが、いろんなことを諦めて生きていくのは悲しいです。私のように困っている人がたくさんいることを知っていただき、改善していただきたいです。」
医療的ケアの必要な子どもを持つ家庭、ひとり親家庭も増えているが、就労したくてもできない、あるいは短時間しか働けない状況だ。
浜松市教育委員会が独自に看護師さんを雇い、学校に派遣する仕組みをつくったことは、全国的にも珍しく、素晴らしい取り組みだ。しかし、就学前のサポートが大変薄い状況。
そこで、保育所での医療的ケア児の受け入れ策について、金原こども家庭部長に伺う。
<金原こども家庭部長答弁>
国の平成29年度「医療的ケア児保育支援モデル事業」の動向を踏まえつつ、「重心児・者及び医療的ケア専門部会」を通じた医療や福祉の専門家からの意見徴収や他都市の状況について調査研究していく。
<めぐみ質問>
福祉型児童発達支援センターでの医療的ケア児受け入れの拡充をするつもりはないか、また、医療的ケア児者に対する関連分野の支援を調整するコーディネート機能を持つ(仮称)重症心身障害支援センターの設置をするつもりはないか、朝月健康福祉部長に伺う。
<朝月健康福祉部長答弁>
浜松市では、平成28年に肢体不自由で、身体障害者手帳1、2級529人を調査した結果、300人の有効回答のうち、107人が医療的ケアが必要と答えている。
医療的ケア児者が増加する一方で、支援する人材の不足しているなど、対応可能な相談支援事業所や障害福祉サービス事業所が充分な状況にない。
今後、医療的ケア児者への支援に対して「重心児者及び医療的ケア専門部会」で意見を聞き、他都市の状況について調査研究していく。