旧高砂小学校跡地活用と残された課題について〜一般質問その6〜

旧高砂小学校跡地活用と残された課題について

 

11月補正予算で、旧高砂小学校の解体工事設計業務委託事業8448000円が計上された。旧高砂小学校は、平成204月に旧南小学校と統合し、双葉小学校になり、平成22年4月に旧南小学校敷地に双葉小学校の新校舎が建設されたため、双葉小学校は旧南小学校に移転した。その後、旧高砂小学校の校舎、体育館などはそのまま10年以上残されたままになっている。その間、議会では何度も旧高砂小学校の跡地利用について議論されてきた。浜松駅から近く、市有地のまとまった土地で、市民の注目は高い。

1点目。

旧高砂小学については、平成30年5月議会で鈴木副市長から「多様な都市機能との連携のほか、地域事情にも配慮しながら総合的な活用方法を検討する」との答弁があった。それ以降どのような検討がなされてきたのか、また今後どう決定していくのか、田中教育部長に伺う。

 

2点目。旧高砂小学校跡地の活用に向けては、支援を必要とする子供が増加傾向にあることから、社会的自立に向けた進路先として、これまで市立高等特別支援学校や県立浜松特別支援学校分校の設置などについて県教育委員会や関係団体と共に提案が進められてきた経緯があったと認識している。

中学校発達支援学級の卒業後の進路先については、県立特別支援学校が狭隘化(きょうあいか)しているなど、いまだ課題は残されたままだ。

市教育委員会としてどのように考えているのか、宮﨑教育長に伺う。

 

<答弁 抜粋>

202010月に県から再度、2022年度からの後期計画に置いて、特別支援学校高等部の本校候補地として検討したい旨の意向が伝えられたため、協議してきたが、本年1月に最終的な判断として高砂小学校跡地は活用しないとの回答があった。

今後は、企画調整部のほか、財務部や都市整備部など、庁内関係各課で構成する会議体において、幅広い観点から活用の検討を行っていく。

 

本校や分校の早期設置に向けて県に働きかけていくとともに、本市の発達支援教育の状況等について情報共有を図り、連携してニーズに即した進路先の充実に向けて取り組んでいく。

生徒や保護者が求めている教育的ニーズを的確に把握し、適切な進路指導が行えるよう、保護者向けの進路の手引きや教職員向けの進路指導ガイドブックなどを活用し、支援の充実に繋げていく。

 

再質問。

田中学校教育部長に再質問。

旧高砂小学校跡地について。今後の検討については、庁内で会議体を作り検討していくとの答弁があったが、通告していた「今後どのように決定していくのか」については答弁がなかった。地域にとっては都市計画や道路などの課題があり、市民にとっては利便性のよい場所だけに、関心の高い場所なので、決定するまでの間の、検討の途中経過などを地域住民や市民に向けて、オープンな説明や対話をするつもりはあるか、伺う。

 

宮﨑教育長に再質問。

特別支援学校の分校の設置で、療育手帳を持った中学卒業生の進路先として確保の目処はたちそうだが、療育手帳を持てない知的の遅れのない生徒の中学卒業後の進路問題が課題として残っている。手帳のない生徒は、特別支援学校高等部には入ることができない。

昨年の私の一般質問で、当時の花井教育長に、軽度知的障害や発達障害の子どもたちの中学卒業後の受け皿を作っていただけるよう、静岡県教育委員会に積極的に働きかけていただきたいと要望した。では、新教育長の宮﨑教育長は、この課題に対する認識はどうなのか、そして県教育委員会にどう要望していくか、再質問する。

 

<意見>

知的の遅れのない発達障害の生徒の中学卒業後の受け皿、支援は、緊急に必要だ。教育的ニーズを的確に捉えるためにも、保護者や生徒にアンケートの実施し、ぜひ、県教育委員会に対して、積極的に動いていただきたいと要望する。

 

最後にまとめて、意見。

今回のテーマは、「見えにくい問題にも目を向ける」

これまで、ケアラー問題や制服問題は個人的な問題として捉えがちだった。しかし、それは社会の側が問題を見ようとしなかった。誰一人取り残さないためにも、見えにくい問題にも目を向け、一人一人が幸せになる浜松にしていただきたい。